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企画展|土からなる、土になる 小野久留美 × 一本杉農園 2024.9.28-10.20

〈 recode 〉 にて、企画展「土からなる、土になる 小野久留美 × 一本杉農園」を開催いたします。

奥会津より古民家を移築し改装をした〈record〉を会場に、瞬間の像を留める写真を「土」に埋めることを通して、〈変化〉と〈保存〉の関係性の可視化を試みる小野久留美の作品が並びます。農と食を通して鹿沼の地に根を下ろす「一本杉農園」と、陶芸家として50年にわたり益子の森に生きる能登実登利・能登千加重の風景を撮り下ろした写真が、それぞれの足元の土に埋められ、本展の作品は生まれました。

明日への保存を求めて手掛ける人の “しごと” と、変化と流転のやまない自然の ”しごと“ 。いにしへより続く普遍的営みが、時間 / とき のなかで交錯し生まれる新たな景色の群像です。

期 間 2024年 9月28日(土)〜 10月20日(日)

 上記期間中、金・土・日・祝日のみ open
 open:9月 28, 29 10月 4, 5, 6, 11, 12, 13, 14, 18*, 19, 20
    * 10/18 starnet カフェ&ストア休業

時 間 11:00 – 17:00(最終日 15:00 終了)
会 場 starnet recode

イベント

◯ トークイベント
 〔日 時〕10月6日(日) 13:00 〜 13:40(無料・予約不要)
 小野久留美 × 福田大樹
◯ ワークショップ
 「土を捏ね – 形にして – 保存する」
 〔日時〕①10月5日(土) ②10月6日(日) 各日 14:00 〜 16:00
 〔参加費〕4,000円 税込(小学生以下 無料)
 〔ご予約〕「お名前、メールアドレス、参加希望日、人数」をお知らせください。
 - instagram www.instagram.com/starnet_mashiko
 - mail event.starnet@gmail.com

下記の週末は、「一本杉農園」のパンや軽食、おでんもお楽しみください。

◯ marché  9月 29日(日)& 10月 6日(日)11:00 – 16:00 … パンと軽食
◯ 星眺おでん 10 月 6 日(日)17:00 – 20:00 … おでんとお酒

小野久留美 作家ステートメント

土からなる、土になる

土からは逃げられません。土は常に生命と共にあります。
土は、地球上の全ての生命にとって根源的な存在です。人類は古来より土と密接な関係を持ち続け、農業や建築、芸術など、様々な分野で土を
利用してきました。土は食物を育て、住居を支え、文化や信仰の象徴としても機能しています。我々は、土からできたもので栄養をとり、生命
を維持し、最終的には土に還っていきます。

私は変化と保存の関係の可視化を試みるため、紙に印刷した写真を土の中に埋めて作品を制作しています。今回の展示作品は、鹿沼市に位置する一本杉農園の畑の土や腐葉土、また、益子町の陶芸家、能登実登利・千加重さんから頂いた土を使用して制作しました。モチーフに使用した写真は、一本杉農園の畑や能登さんのアトリエでの出来事や風景を撮影したものです。その場所でしか出会えない土と事象を使って制作した作品が、土の中を想起させる空間 starnet 〈recode〉に並びます。

小野久留美

プロフィール

小野 久留美(Kurumi Ono)
ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズのファイン・アート学部を卒業。
すべての生き物はいずれ土に還り、形あるものは崩れゆく。 この〈流転〉に抗うように、「永遠に留めておきたい」と保存への憧れを抱く人間性への関心からアート作品を制作。瞬間の像を留める「写真」を「土」に埋め、〈変化〉と〈保存〉の関係性の可視化を試みる。

一本杉農園(IPPONSUGI FARM)
栃木県鹿沼の土地で農業とパン屋を営む。いのちある土やパン生地が、野菜を育て、酵母を育む。微生物たちとの共生に立ち会いながら、土を耕し、生地をこねる。 『 身土不二』をこころがけ、パンの小麦は栃木県産「ゆめかおり」「イワイノダイチ」を使用。足もとに育ち、手もとで生まれた野菜やパンは、cafe「蒔時」で地元の人々に提供される。

<特別協力>
能登 実登利・能登 千加重(Midori Noto・Chikae Noto)
益子に暮らし、陶芸を続けて50 年。森の一角、池の畔に生活と創作の場を設け、土と共に日々を送る。